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スリッパー

白濱先生と言えば、、、
授業の初めの頃にこんな質問を投げかけてきたのを覚えてます。

「(住宅の中で)何で、スリッパ履くの?」

大学生になったばかりの頃、こんなことに疑問をもたずにいた私。
その後、日本の住宅の変遷など学んで、
スリッパの存在がどんなものかわかってきました。

欧米では家の中でも、靴を履いてますよね。
脱ぐのはベッドの上だけ。
日本では昔から、玄関で靴を脱いで、
床(畳)の上に座ったり、横になったり。
欧米の文化が取り入れられる様になって、
日本家屋の中に洋室が造られるようになります。
そのため、玄関上がってすぐに茶の間ではなくて、
長い廊下で和室と洋室をつなぐようになるわけです。
それで、洋室では靴ではなくスリッパを履くことになったんですね。
「靴」と「裸足」の中間的存在。
戦後、大量に建った家はこんな中廊下型
(家の真ん中に廊下が通っていて、その両脇に
和室や洋室がある)
の家が多かったかと思います。

先生は
「スリッパって汚いとこを歩くときに履くんでしょ。
家の中では靴の替わりだから。
それなのに、収納するとき、
汚い面と足が入るとこ重ねて仕舞っちゃうんだよね。」
と続けました。

確かに、、、、
そんな仕舞い方多いです。


住宅の床が、
木の柔らかみを感じる無垢の床材や、
い草の香りのする畳だったら、
素足で歩くほうがダンゼンいい。
スリッパなんていらないんだ、、、、


偲ぶ会の日に泊まったホテルでは、
靴を脱ぐのはベッドの上。
次の日の朝食のレストランには、
外国人が裸足で歩いてきた。(←夫が気付く)
日本の文化に倣ってみたのでしょうか!?

久しぶりの横浜から家へ帰って、玄関で靴を脱いで、
畳の上で足を投げ出しくつろぐと、
「やっぱり家が一番いい」と
日本人の私はそう思いました。
by barakan-a | 2010-08-31 23:47 | 建 築 | Trackback | Comments(0)